2017年度の農業における、気象そして政治的影響

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2017年3月9日 || Evan Peterson

先ず、天候パターンについて復習しよう。

エルニーニョ現象:赤道付近の太平洋海域において、暖海流により海面温度が平年より上昇する現象

ラニーニャ現象:赤道付近の太平洋海域において、海面温度が平年より低くなる現象

CMEグループのチーフエコノミストであるブルー・プットナムは、「Off the Charts」ポッドキャストにおいて(メンバー登録にはこちらをクリック)、最近のエルニーニョ現象・ラニーニャ現象について語り、米国におけるトウモロコシ及び大豆生産への影響について言及した。プットナムによると、2015年8月に発生したエルニーニョ現象は米国中西部に異常な温暖気候を引き起こし、その結果アルゼンチンそしてブラジルにおける農作物生育条件が大きく改善されることとなった。 2016年12月にはラニーニャ現象が発生したが、非常に弱いものであり翌年2月には消滅し、再び新たなエルニーニョ現象の到来と至った。

現在新たに発生しつつあるエルニーニョ現象について、プットナムは特に興味深いものであることを指摘する。

「赤道付近太平洋海域における海面温度の上昇に加え、カナダ沿岸北太平洋地域及び米国北西部海岸地域の海面水温が低くなっている。これは、エルニーニョ現象とは一切関連がないが、同時発生している現象であり、2017年の農作物生産に大きな影響を与える要因となるであろう。」

プットナムは、その結果発生する低気圧により米国南部地域に雨天がもたらされ、ジェット気流が北部に留まることにより、カナダの冷たい大気が米国に忍び寄ることはないと語る。

「これらすべてを総合的に見ると、トウモロコシを主要作物として生産する米国コーンベルト地帯にとって、そして、アルゼンチンの大豆もしくはブラジルのトウモロコシ生産にとってかなり良好な天候パターンであると言える。つまり、天候による農業生産への被害はないであろうと考える。」

政治的不安定さ
プットナムが指摘するように、トウモロコシ・大豆市場は通常2つの主要因の影響を受ける。当然ながら第一は天候であり、そしてもう一方は政治的要因である。トウモロコシ・大豆に関して言えば、これらの影響は通常南米から発生する。アルゼンチンでは新大統領が就任し、税金・行政改革が導入され、同国の農業従事者による輸出増大に至った。ブラジルでの政治的崩壊は、政府・政治に対する不信感を拭い去る事となり、これもまた輸出増大へと繋がることとなった。一方米国は世界的輸出へと政策転換し、同国の農業従事者の間に政治不信を引き起こすに至った。プットナムは上記ポッドキャストにおいて、この政治的状況こそがトウモロコシ・大豆市場を影響する最大の要因となるであろうと語る。

「2017年度、良好な気象が予測される一方、農業市場は政治的要因により不安定となることが予測される。」

「Off the Charts」ポッドキャストを聞くには、こちらのリンクを。

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