かつてないほどフェッドファンド先物が好調な理由

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2017年3月7日 || Agha Mirza

FRBのイエレン議長は3月3日の講演で、3月中旬に開催予定のFOMC(連邦公開市場委員会)では、フェッドファンド(FF)金利の「一段の調整が適切となる公算が大きい」と発言した。これを受けて、CMEグループの「Fed Watch」が示す政策金利引き上げに対する市場の期待度は、週初の30%から、80%超まで高まった。

実際には、FF先物は今年、例外的に活発な取引を集めており、前述の様な相場展開は、こうした流れの直近の一場面に過ぎない。金利先物では今年、日中売買高や建玉数が過去最高を更新しない日の方が稀、という状況なのである。2017年の相場状況は、何が違うのだろうか?

経済要因
11月の大統領選挙を受けた政権交代は、市場の虚を突いた出来事であり、ボラティリティーが急伸する結果となった。さらに、トランプ政権に対するインフラ投資拡大への期待は、国債発行の増額を予想させるものであり、債券利回りは上昇した。こうした動きは、CMEの債券先物の日中売買高が増加した要因ともなっている。

しかしながら、金利先物における全体的な売買高増加の直接的な要因は、2016年12月に開催されたFOMCで政策金利が引き上げられたことであろう。そして、それ以降も米国景気が堅調さを維持していることから、2017年に実施される政策金利の引き上げ回数について、市場参加者の見通しが2回と3回の間で揺れ動いているのである。これについては、3月15日にFOMCが発表する声明で、もう少し明確となるものと考えられる。

人気を集めるFF先物
FF金利30日先物は、必ずしも目新しい(上場されたのは1994年)プロダクトではないが、複数回の政策金利引き上げが予想される2017年の市場環境を背景に、市場参加者に再発見されているのである。

ここまで、政策金利引き上げに向けたFRB(米国中銀)の議論が高まりを見せるのに呼応して、FF先物に対する市場の関心も高まりを見せる結果となっている。過去4年で、日中売買高も増加傾向となっており、2013年の平均日中売買高が2万枚を下回っていたのに対して、今年2月の同平均は30万枚超に達している。また、売買高は特に、FOMCの議事録が発表された日に顕著な上振れを見せている。2月22日には、日中売買高が65万8720枚に、建玉(手仕舞いされる前のオープン・ポジション)が160万枚に達し、それぞれ過去最高を更新している。

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そして、記録的な状況は、売買高だけではない。「Fed Watch」は2016年、CMEグループのWebサイトで、最も閲覧されたページになった。年間で100万を超える閲覧回数に加え、メディアの記事に600回超、テレビやラジオに300回超、このページは引用されている。

これから
FRBの3月会合では、年内の政策金利引き上げ回数に関する示唆があるかもしれない。「一段の調整が適切」と発言したイエレン議長のガイダンスに加えて、市場の短期金利見通しに関しては「Fed Watch」から目を離せないことになる。ボラティリティーが高い環境では、「Fed Watch」への市場の関心度も高い状況が続くと考えられる。


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