銅先物、2017 年に歴史的なスタートを切る

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2017年2月16日 || Youngjin Chang

COMEX銅先物は、2017年に早いスタートを切った。どのぐらい早かったかというと、2月13日に、取組高が今年14回目となる記録更新を果たしたほどだ。この記録には、1月終盤から2月初頭にかけての11日連続の記録更新が含まれている。ほぼ30年前に登場したプロダクトについて、なぜ歴史的な月になったのかを理解するのは簡単だ。今回の急増の場面の背景にある要因を検証していこう。

経済要因
銅は、過去1年間の大部分において変動の激しい市場であった。 2016年1月初頭、銅価格は中国経済のソフトランディングを示唆する指標の発表を受けて落ち込みをみせた。銅は、産業インフラに用いられる主要素材であり、中国は世界の供給量の約40%を消費しているため、その景気見通しになんらかの動きがみられると、それが世界中の銅価格に反映される可能性が高い。現に、銅先物の出来高は、中国経済の不透明感が高まってから9四半期連続で伸びを示し、出来高は2014年第4四半期の340万枚から、2016年第4四半期に640万枚までに膨らんだ。

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何が起こっているのか
こうした環境下において、銅価格に対するリスクをヘッジする必要が出てきた当業者と投資家が増えてきた。前代未聞の11日連続記録を果たしたCOMEX 銅先物に対する最近の関心の高まりが特に強かったのは、中国の影響にその他の要因が加わったことで、銅先物のボラティリティが高まり、価格の反発を招いたためである。 トランプ政権が重視する1,400億規模のインフラ投資計画の公約を受けて、多くの市場関係者が銅需要の全体的な拡大を予想している。

検討すべきその他の要因は、米国が銅の純輸入国になることである。 つまり、新政権による税制改革、貿易、インフラ投資も、価格に影響をもたらしそうであるが、現段階では不明である。

一方、中国の需給は、2016年第4四半期に変化し、需要が上向き、公表された銅在庫は予想を下回った。また、2017年の中国経済の回復を示す予想は、投資家の意思決定と銅市場への当業者の市場参加者にとってリスク要因になる可能性は高い。さらに、米国の需給は、中国の景気減速見通しが米国の需要を背景に上向く可能性があるとの見方が浮上した。

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次に何が起こるのか
北米の銅の当業者の大部分は、たとえ取引をしていないとしても、COMEX 価格を表示している。COMEX銅先物は、建設会社からヘッジファンドにいたる多岐にわたる市場参加者の間で、米国の価格指標となっている。2017年の銅先物の出来高は、記録的な水準に達しており、世界で生じるイベントによって、取引に参加する企業や価格変動と不透明感に対するリスクをヘッジする企業が増えている以上、銅先物の価格と出来高は、金属相場だけではなく、潜在的に米国経済に対する注視すべき主要バロメーターになると思われる。

この投稿のバージョンはBarron’sに最初に掲載されました。



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