2016年に注目すべき金融テクノロジーの4つのトレンド

Four Financial Tech Trends 2016

Ari Studnitzer 2016年2月18日

ボラティリティーの高まりと将来の需要を巡る不透明感を背景に、2016年の幕開けは、実に荒れた騒々しい展開だった。マクロ経済のイベントに直面していることから、2016年にテクノロジーを実現できるものを思案することだけに集中するのは難しい。だが、不透明感を背景に、イノベーションの新しい機会が生じている。

昨年は、顧客経験、セキュリティ、デモクラタイゼーション(大衆化)、データサイエンスの重要性について執筆した。大半のテクノロジーのテーマと同様に、十分に導入されてビジネスの価値を実現するまでに1年以上かかっており、それらは2015年に注目したテーマには違いはない。2016年について考えてみると、セキュリティとコンプライアンスの範囲拡大など、1つは依然としてテーマとして残っている。

発展を続けている1つの注目に値するトレンドは、モビリティである。モバイル・プラットフォームとモバイル第一のデザインという新たな考えの必要性について、ここ数年間執筆した人は大勢いる。新しいテーマではないものの、2016年はモバイル・プラットフォーム導入の初年度にあたり、CMEGroup.comでは、モバイル・プラットフォームからのトラフィックが50%以上を占める見込みである。まさにセキュリティと同様に、モバイルは、今後も重大なグローバル・テーマとしてあり続け、モバイル・プラットフォームのイノベーションと足並みを揃えて加速すると思われる。

セキュリティとコンプライアンス– 昨年、テクノロジーに関して脅威が一段と増していると言及した。残念ながら、その状況は変わっておらず、どちらかと言えばその傾向は続いている。CMEグループは引き続き、広範な接続エコシステムの成熟化の継続に加えて、自社のテクノロジーとインフラに着目している。

多数の新しいテクノロジーが導入されて、新たな統合アプローチを採用した機械学習手法によりセキュリティが向上している。以下に、機械学習について詳しく述べていくが、主導するイノベーションの新たな組み合わせを見ていくことは刺激的である。その例が「CME VenturesがFortscaleへ投資」である。Fortscaleは、ユーザーの行動分析に機械学習を採用している。金融機関のセキュリティとコンプライアンスの更なる向上を目指し、イノベーション、特にそれを組み合わせることによってイノベーション創出が続くとみられる。

元帳技術(レジャー・テクノロジー)–2016年について執筆するとしたら、ブロックチェーンと分散型元帳技術に触れないわけにはいかないだろう。元帳技術について網羅したハイプサイクルに対して懐疑的な見方をしている人は多いものの、効率性向上と新機能の実現について莫大なチャンスがあると私は考えている。

企業は、自らのためではなく、ユースケースと広範なエコシステム問題解決のために元帳技術を追求すべきである。例えば、CME Venturesは、初のユースケースとしてシンジケートローンを専門とする Digital Asset Holdings に投資している。これも、今後数年にかけて、イノベーションと軌道修正が続く長期的なテーマであることは間違いない。

生産性とコラボレーション・ツール– 2016年は、Jive、Slack、Yammerのような素晴らしいツールが企業に堅牢性をもたらし、コンプライアンス重視の企業で利用できるようになるだろう。また、Facebookは、企業へのテクノロジー適用を優先事項として重視している。業界については、金融業界は、かなり以前から通信と協働の手段として電子メールに着目している。強調表現するのに大文字使用に依存する通信形態であることを承知しているものの、最適なコラボレーションフォーラムであるとは考えにくい。

新種のコラボレーション・ソフトウェアを使用することにより、解決できる多くのユースケースを目にしている。次世代ツールをまだ目にしていないのであれば、Apple Newtonを使用しているような気になるかもしれない。より重要なことは、今後はこれらの次世代ツールの活用を模索する同僚がますます増え、雇われる側は、この機能いかんで企業を評価すると思われる。

機械学習 – 昨年は、機械学習と深層学習など台頭するテクノロジーとしてデータサイエンスを取り上げた。金融サービス業界では、足元のテクノロジーと適用可能なユースケースは急成長を遂げており、2016年に商業化され、機械学習機能を持つ外部接続のアプリケーションが台頭し始めると予想される。CME Venturesは、Spark CognitionNervana に投資を行っており、両社とも極めて素晴らしいプラットフォームを提供している。自動運転車から自動モニタリングの拡大ニーズには、機械学習が浸透しているのは明白である。
2015年は、多数の素晴らしい技術革新が起こった年であり、2016年に入ってもその勢いは鈍化をみせていない。これらは、今後数ヶ月間において覚えておくべきいくつかのテクノロジーのテーマである。



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