CMEの日経225先物市場にオプションが加わる理由

Why Nikkei Futures Are Growing and Options Are on the Way JA


2013年11月14日 || THOMAS BOGGS

「アベノミクス」と景気の明らかな好転が続く日本。しかし「この国は2013年上半期のような高い経済成長率を維持できなくなったのではないか?」と不安視する声が出始めている。

その声をまさに取り上げているのが、先日のニューヨークタイムズの記事だ。

「エコノミストたちは『最も難しい作業が残っている』と指摘する。 日本の指導者たちは、企業の競争力をより強化するために求められる大規模な構造改革に、まだ着手していないのだ。 この改革がなければ、日本は10年以上続いたデフレモードに再び転げ落ちる可能性があるとエコノミストたちは懸念する。」

それがそのまま景気の変動性の高さに反映されている。つまり、日本の主要株価指数である日経225(日経平均)に投資家の関心が集まっているわけだ。 そして今年、約4割の期間で、指数の上昇に急ブレーキがかかった。

これもまた日経225先物への関心を高めたといえる。 事実、11月11日現在、CMEに上場する日経225円建先物の1日当たりの平均出来高が前年同期比109%となった。1営業日平均で4万6900枚の取引があるのだ。

こうしたトレンドを踏まえて、CMEでは日経225円建先物オプションを開発し、2014年1月13日からGlobexで取引を開始することにした。 CMEの日経225先物シリアル限月オプションは、大阪証券取引所(大証)の先物価格を利用して、満期日の参照価格を決定する。この参照価格から、シリアル限月オプションの満期時に、イン・ザ・マネーかアウト・オブ・マネーかを決める。 日経225先物の四半期限月オプションは、権利行使をすると、その原資産市場であるCMEの先物限月でポジションを持つことになる。そして日経225円建先物が満期を迎えれば、最終決済価格として日経平均の特別寄付値(SOQ)を使用する。

CMEでは、顧客の意見に耳を傾けたうえで、この新商品を開発しており、期待する声は高い。日経225先物オプションには、先物にない柔軟性がある。 ヘッジャーにとって、高い変動性が続きそうな市場では、この柔軟性が極めて重要だ。

CMEグループにとって、日本は常に重要な市場である。 日本の多くのディーラーがCMEの商品を利用している。そして今回のオプション上場は、日経225先物が上場して以来25年続く大証との長期的関係が今も続いていることを象徴するものといえる。このパートナーシップは、世界の市場に日本株取引の機会をもたらす先鞭となった。新しくオプション商品を上場するのは、日本の取引所が閉まっている時間帯に、最も流動性の高い先物を顧客に提供するためである。 日本の取引時間が終了するまでは、大証が潤沢な流動性を維持する。

世界の市場が相互につながるなか、日本は引き続き重要な役割を果たすだろう。 変動性が高いとき、市場参加者には、その国の株式市場の変動リスクを管理するツールが必要となる。そこで役立つのがオプション商品なのだ。

CMEグループ株価指数商品担当上級マネージング・ディレクターであるスコット・ワレンが、日経225先物オプションについて論じている。ぜひ参考にしてほしい。(動画は割愛させていただきます。)



【今日の数字】成長著しいFXの重要分野

FX Big Growth in One Key Area

2013年11月7日 || CRAIG LEVEILLE

今年はFX市場に大きなトレンドと論点が生まれた年となっている。 アベノミクスが円取引増加の大きな原動力となり、量的緩和に、ヘッジャーと投機家は、通貨リスクがもはや想定外ではないことを気づかされた。 ただし、多くのFXの取引市場で、出来高は劇的に減少した。大幅に増加したのは、CMEのFX市場の“ある”重要分野である――「オプション」だ。 事実、当社の調査によると、今年10月までにオプションの出来高は45%増となった(現在、オプション31銘柄の85%が電子取引によるものである)。また、取組高の40%をオプションが占めるまでになった。

しかも、これは大口トレーダーが利用している従来のオプションだけにみられることではない。より小型で資本効率の高いE-micro FX商品でも伸びているのだ。出来高は前年比30%増である。

QE縮小論議やアベノミクスといった最近の大きなリスク事象を考えれば、オプションの成長は、それほど驚くことではない。 リスクの定量化が非常に難しくなると、価格変動リスクをヘッジする比較的安全なツールとしてオプションを使用する傾向が、投資家にあるからだ。 また、週次オプションの取引も急増している。これは、先ほど雇用統計の発表が延期されたように、短期的なイベントをとらえるのに、より適当なポジションを顧客が求めているからだ。 こうした増加は、投資顧問や自己勘定のトレーダーも含めて、あらゆる顧客層でみられる。

なお、FXオプションについて興味のある方は、当社資料「通貨リスクをオプションで管理する」をご覧いただきたい。 これは通貨オプション取引の基本学習教材といえるだろう。

FXは他の資産クラスと大きく異なる。その最大の理由は、国内市場ではなく、グローバル市場のグローバルな商品であるからだ。 石油であれ、金であれ、株式であれ、耐久消費財の取引であれ、何であれ、国境を越えたあらゆる取引に、FXが関わっている。だからこそ、まさにグローバルな商品なのだ。1972年以降、CMEはFX先物とオプションを提供してきた。これは第二次世界大戦後、世界中の通貨間の為替レートを固定しようとしたブレトン・ウッズ協定の崩壊にまでさかのぼる。 通貨先物、そしてその後、通貨オプションが利用できるようになったことで、事業者は、QEやアベノミクスといった、今後のFXの不確実性による市場変動のリスクを管理できるようになったのだ。



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