レオ・メラメドを日本政府が表彰

leo image 1

2017年11月10日|| Debbie Carlson

レオ・メラメドCMEグループ名誉会長が幼かったころ、第二次世界大戦中のナチスから必死に逃れてきた彼とその家族は、日本に避難する「命のビザ」を受け取った。

その日本への旅がメラメドにとってアジアの国との初めてのつながりとなっただろう。彼は今週、日本政府から旭日重光章を受勲した。国家元首や王族ではない人に日本政府から贈られる最高位の勲章である。米国の大統領自由勲章に相当する。

旭日章は明治期の1875年に制定された。国際関係の強化、各専門分野の発展、日本文化の振興、福祉・環境保護の増進などで顕著な功績を挙げた人に贈られる。

メラメドの金融先物市場創設者としての先駆的業績、日米関係への貢献、第二次世界大戦時に多くの人命を救った杉原千畝領事をたたえる活動が日本政府に認められた。

leo image 2

リトアニアの日本領事館に赴任していた杉原は、メラメドたち家族に日本通過ビザを発給した。ナチスから逃れる旅は2年もかかった。ポーランド北東部の都市、ビャウィストクからシベリア鉄道を経て日本へ、3大陸・6言語をまたがる旅の果てに1941年、米国にたどり着いた。杉原は数千ものユダヤ人がホロコーストのあった欧州から逃れる手助けをしたことで広く評価されている。

日本初の金融先物
メラメドには他にも日本と直接的な結びつきがある。80年代に同国初となった金融先物市場の創設だ。70年代にCMEグループの通貨先物を創設して以来(日本円先物は創設時に上場されたオリジナル商品のひとつ)、メラメドは取引所が金利や株価指数など他の金融先物商品を上場するときにも一役買った。それらの成功は、1987年にCMEが日本に事務所を開設する道を開く。

leo image 3

「天皇陛下から旭日重光章の栄誉を賜り、身に余る光栄に存じます。私は日本と深いつながりがあります。ちょうど30年前にCMEグループがアジア初の拠点を構えるときにも、私の強い希望で東京に設置しました。以来、私たちは日本先物市場の発展推進に緊密に協力しております」(レオ・メラメドCMEグループ名誉会長)

日本初の金融先物は大阪証券取引所に上場された日経225先物である。それは取引所にとって大きな前進となった。メラメドは2008年に開かれた日経先物上場20周年記念式典に向けたメッセージで次のように述べている。

「株価指数先物の概念がまだ、かろうじて6歳というなか、この新しいリスク管理ツールを導入した大証の心意気に拍手を送ります。この日経225先物の上場は、日本が閉鎖的な過去から進化を遂げていると金融の世界に明快に呼びかける役割を果たしたのです」


アジアで英ポンドへの投資意欲が高まる

British-Pound-in-Asia.jpg

2017年8月33日 || Jabir Patel

2016年6月23日、英国が欧州連合(EU)から離脱するか否かを決定するための重要な分岐点となったブレグジット(英国のEU離脱)を問う国民投票で英国人は賛成票を投じたことから、英ポンド(GBP)は、欧州の金融市場のみならず地球の反対側のシンガポールでも関心の的になった。

英ポンドが不足するビジネスが多いことを受けて、島国の共和国にある両替所が顧客の長い行列を経験しているという、事例報告がなされている点が興味深い。

全般的に、アジア取引時間帯における英ポンド先物の出来高は、2016年6月1日以来、27%増加した。

British-Pound-Futures-Volume-2017-e1504155657923.png

英ポンド先物の出来高と英ポンド/米ドルのボラティリティ
また、英ポンド先物は、シンガポール時間で8:00~20:00までの時間帯に延長された点にもかなり興味深い。現に、英国に関連するイベントリスクが生じ、英ポンド先物の取引がアジアで大幅に増えた過去1年間にわたり、4つの重要な節目があった。

ブレグジット: 最もボラティリティが高かった日は、ブレグジット(英国のEU離脱)の是非を問う国民投票日で、英ポンド先物の合計出来高も最多だった。ブレグジットの投票日の翌日の2016年6月24日は、英ポンド先物の日次出来高は、アジア時間帯に50万6,000枚と過去最高に達した。

「可能な限り自由な取引」:2017年1月17日、欧州の単一市場からの英国の撤退に関するメイ首相による発言を背景に、英ポンド先物は、アジア時間帯に日次取引高が33万7,000枚と過去1年間で3番目に多かった。

解散総選挙の要求:2017年4月18日、メイ首相は、解散総選挙を要求して6月8日に総選挙を実施する方針を示した。メイ首相にとって、総選挙により議会で過半数を占める与党の保守党の議席数を増やし、それによりブレグジットの交渉期間中の自らの政権基盤を強固にすることが狙いだった。英ポンド先物は、アジア時間帯の日次出来高が28万3,000枚と過去1年間で4番目に多かった。

英国の選挙: メイ首相による決定は裏目に出て、保守党の議席は過半数を割りこ込んだ。メイ首相は、民主統一党(DUP)と連携して政権運営を続けられた。6月9日、CMEの英ポンド先物は、アジア時間帯に34万4,000枚と、日次出来高が2番目に多かった。

British-Pound-4-big-spikes-2016-640x345.png

また、これらの4日間には、日中の清算値が大きく変動した。過去1年間において、英ポンド先物全体の出来高が最も多かった日は、対ドルでの対する英ポンドの下落と一致していた。British-Pound-4-big-spikes-2016-640x345.png

シンガポール時間8:00~20:00に売買された出来高の上位商品のなかで、英ポンド先物は、今年5月の1日当たりの平均出来高に占める割合が最も高かった。

British-Pound-ADV.png

英国は選挙の結果を受けて、ハングパーラメント(宙づり議会)に陥り、EUとの英国の離脱交渉は複雑な様相を呈するようになった。CMEグループのチーフエコノミストである ブル・プットナムは総選挙についてこれからが佳境になる可能性があると以下のように指摘した。

「長期的には、今回の結果により、英ポンドの不確実性がさらに高まり、両方向に動く恐れがある。選挙結果は、ブレグジットへの疑念を投げかけた。アジアを含め世界中のトレーダーは、今後も注視するだろう。」


変貌する世界の小麦市場に豪州はついていけるのか?

Aussie-Wheat.jpg

2017年8月11日|| Nelson Low

オーストラリア産小麦が2016-17年度に記録的な収穫量となったのは、すでに市場が穀物であふれかえり、世界中の小麦生産者が価格下落に対処しているときであった。しかし、最近の深刻な天候不順、米国の小麦作付面積急減、西オーストラリア州の生育状況悪化があいまって、在庫を世界的に減らしている。長年、小麦市場を支配してきた供給過剰が解消されていく可能性がある。

豪州では2016-17年度の小麦生産が前年比45%増を記録したにもかかわらず、豪州気象局が最近表明した干ばつ懸念から、新穀小麦の生産は厳しい見通しとなっている。最新の報告では2017年10月-18年9月期の生産予測が2330万トンに下方修正された。

小麦価格は6月下旬から7月上旬にかけて急騰しており、長きにわたる価格低迷に苦労してきた農家は歓迎している。とはいえ、小麦価格の下降トレンドを保とうする、いくつかの弱材料が引き続き根底にある。

供給過剰の改善

まず、ひとつ目の弱材料は小麦が比較的打たれ強い穀物であることだ。さまざまな気候や土壌に適応する能力に優れている。つまり、他の穀物市場では小麦に比べて生産地が偏っているため、悪天候や不作に敏感になりやすいのに対し、小麦市場は地理的に完全に分散しているため、衝撃に耐えるだけの能力を備えているのだ。

こうした特性は生産者にも魅力的に映る。その結果、過去数十年にわたり世界の小麦生産は安定的に増加してきた。

生産増の大半は、ウクライナ、ロシア、EUといった大生産国によるものだ。継続的に生産を強化しているため、供給過剰に拍車がかかり、世界の小麦価格をさらに重たくしている。

永続的な小麦価格低迷を受けて、より収益性の高い穀物の生産に乗り出そうと思案する小麦農家も出てきた。しかし、穀物生産の多様化は理論的には小麦の供給過剰を軽減する効果があると考えられるものの、現時点では供給過剰の改善にほとんど影響していない。

大豆やトウモロコシから生産されるバイオ燃料が代替エネルギー源として登場したことも、長い目で見れば、小麦市場の供給に変化をもたらすかもしれない。エネルギーの自給、そして従来の化石燃料依存からの脱却を目指している国では、小麦の作付面積を減らしてでもトウモロコシと大豆の作付増に関心を持つ農家もいるはずだ。ところが、この場合も、その影響が世界中の小麦市場に感じとられるまでに、しばらく時間がかかるだろう。

インドも多少とはいえ供給過剰の軽減に貢献しそうだ。この世界第2位の小麦生産国は、過去30年の大半で、その人口を養えるだけの穀物生産と在庫を維持してきた。しかし、高温乾燥の影響を受けて収穫が低迷した年もあり、そのときは豪州、ロシア、ウクライナから大量の穀物を輸入している。天候パターンがますます予測不能になると、インドが供給過剰を改善するだけの需要をもたらす可能性がある。

アジアの需要増

それまでの間、豪州の小麦農家は世界市場の大きな変化と真剣に向き合うだけでなく、新たに現れる穀物輸出大国と競わなければならない。

在庫急増に直面して、一部生産国は小麦消費が好調な新たな一大需要地であるアジアに目を向けている。その結果、豪州産小麦のシェアは依然として東南アジアで約半分を占めているとはいえ、縮小した。

まだ東南アジア小麦輸入のほぼ50%を豪州が供給しているとはいえ、米国、カナダ、ウクライナといった他の大産地が、年を追うごとに、同地域での存在感を高めているのだ。現在では同地域輸入のおよそ42%を占めている。例えば、インドネシアは地理的にウクライナのキエフよりも西オーストラリア州のパースのほうが、はるかに近い。ところが、同国はすでにウクライナから大量の小麦を購入している。

2015年、かつては小麦の最大輸入国であったロシアが輸出量で初めて米国を抜いた。しかし、2016年には米国が再逆転し、ロシアから首位の座を奪回している。その一因として挙げられるのが、ロシアルーブルの18%近い上昇で世界中の購買者にロシア産の魅力が薄れたことだ。

豪ドルの下落

このように外国為替レートの動きは輸出に劇的な影響をもたらす。そのことは地球の反対側にいる小麦農家も熟知している。豪ドルの動きに細心の注意を払っている農家は多い。専門家は「豪ドルが対米ドルで過去数年にわたって安かったことが、豪州産小麦への力強い需要を人為的に維持していた。豪州の小麦農家は自国通貨が対ドルで強くなると窮地に陥り、さらに勢力を失うはずだ」と主張している。

Aussie-Wheat map

しかし、今のところCMEグループのシニアエコノミスト、Erik Norlandは豪ドル安が続くだろうと予測する。大きくは、今年後半に米国で利上げがあると予想されているからだ。そうなれば、豪州産小麦への需要が引き続き支えられるかもしれない一方で、豪ドル高が明らかになれば、小麦購買者の目は他に向かうかもしれない。

豪州では現在の供給過剰を乗り切るため、季節的な価格上昇をとらえようと農場の倉庫を増強する農家もいる。ただし、穀物の貯蔵には相当の費用がかかる。特に干ばつの年はそうだ。そのことを小麦生産者は十分承知しておかなければならない。

新たなリスク管理ツール


継続的に利用できるリスク管理戦略は他にもある。CMEグループが最近上場した米ドル建て豪州産小麦FOB先物もそのひとつだ。同商品の狙いは農家にリスク管理手段として役立ててもらうことにある。また、他の市場参加者も今や現物受渡なしで豪州産小麦の輸出価格リスクを取れる。

小麦市場が世界的に変貌するなか、さらに激化する国際競争の荒波を乗り越える方法を探している生産者にとって、一考の価値がある解決策といえる。


新興国通貨のスワップの清算の伸びが加速

Emerging-Market-Swaps.png

2017年8月1日 || Jack Callahan

相対取引される通貨スワップ市場ではコスト圧力が強まり続けているため、市場参加者は、店頭(OTC)商品の自主的な清算を増やしている。2014年以来、G4通貨の金利スワップの清算は51%増加した一方、業界のG4通貨以外の15通貨の清算は118%急増し、1日の想定元本の清算額は790億ドルから2017年に1,710億ドルへと拡大した。

市場参加者が自主的な清算を行う最も一般的な理由は、清算により執行価格の向上、流動性プロバイダーの増加、他の清算済み商品との証拠金相殺による効率性、カウンターパーティ・リスクの軽減が実現されるからである。これらの要因に加えて、非精算取引(中央清算されない取引)に対する証拠金ルールを各国が導入していることは、自主的な清算に対するさらに大きなインセンティブとなっている。

市場では清算のメリットが実現されていることから、セントラル・カウンターパーティ(中央清算機関)に対して、相対取引される通貨スワップ市場が直面する課題の一部を解消するために、新たに商品の清算を開始してイノベーションを提供するよう求める声が高まっている。こうした需要に応えて、CMEグループは、韓国ウォンの金利スワップ(IRS)とインド・ルピーの翌日物インデックス・スワップ(OIS)の金利スワップの清算を7月10日に開始した。

「当社が重視しているのは、清算分野のソリューションを模索している市場参加者に対して、長期的に十分な流動性を提供する、ならびに取引の相手方となる、資金とオペレーションの効率性向上を実現することである」と、CMEグループの金融・OTC商品担当シニア・マネージング・ディレクターのSean Tullyは説明した。

自主的な清算

Credit Suisseは、ルピーのOISを初めて清算した清算会員だった。「当社のクライアントは、非清算取引に対する証拠金規制の導入に対して準備しているため、自主的な清算は、カウンターパーティ・リスクの管理、資金効率の向上、オペレーション処理の合理化にとって最重要である」と、対象商品の清算開始時に、Credit Suisseのプライムサービス担当ディレクターのJohn Dlubac氏は語った。

自主的な清算のトレンドは、2014年に形成され始め、その頃にCMEではメキシコ・ペソのTIIE(銀行間金利)スワップの清算が増加に転じたころだった。こうした動きは、ブラジル・レアルCDIスワップ(BRL)の清算が拡大し始めた2016年終盤に加速した。BRLについては現在、この商品の清算を利用する市場参加者は81社にのぼり、2017年の想定元本ベースでの清算の1日平均はほぼ70億ドル相当に達している。
Emerging-Market-Swaps chart 1
*データは2017年6月20日現在

BRLは2015年に取り扱いを開始し、受渡を行わない通貨の金利スワップの清算問題が解決されたゆえ、これは注目すべき出来事であった。韓国ウォンとインド・ルピーはともに、受渡を行わないため、CMEは、米ドルのキャッシュフローに交換するための外国為替換算および決済手続きを含め、ブラジル・レアルの清算における経験を活用することができる。

ウォンとルピーも開始

インドと韓国の経済規模は、それぞれ世界で第7位、第11位となっており、GDP(国内総生産)を合算すると3兆ドルを上回る。この2カ国は、金利スワップ市場のオフショア取引が活発で、想定元本ベースの1日平均出来高はは180億ドルを突破している。

7月10日の清算開始後、両通貨の金利スワップは、第1週目に清算された。
「第1週目に韓国ウォンとインド・ルピーの清算をお客様が利用したということは、これらの商品の自主的な清算について、アジアを中心に世界中の顧客と流動性プロバイダーからの需要が強かった証である」と、CMEグループの金融・OTC商品担当シニア・マネージング・ディレクターのSean Tully は説明した。

最初の2週間で6社の市場参加者が清算を利用したことは、OTC商品の清算開始では快挙である。参考までに、ブラジル・レアルCDIスワップは、6社の市場参加者が取引の清算に利用するまでに8カ月かかった。
Citiは、クライアントへの韓国ウォンとインド・ルピーのスワップ提供を初めて拡大した機関だった。「非清算取引に対する証拠金規制ルールが世界中で導入されていることから、自主的な清算は大幅に増える見通しである」と、CitiのOTC清算担当アジア太平洋責任者のThomas Treadwell氏は指摘した。

他通貨の需要

当社が市場参加者と自主的な清算について検討した際に、清算を希望する他通貨の金利スワップについてフィードバックを受け取った。中国元(CNY)、チリ・ペソ(CLP)、コロンビア・ペソ(COP)はリクエストの多かった上位通貨で、今年、過去のプライシング・データをもとにしたリスク分析の遂行を進めており、そのためこれらの3通貨の清算は、2018年第1四半期に取引開始できる。これにより、CMEで清算される金利スワップの通貨数は合計24通貨となるだろう。

Emerging-Market-Swaps table 1
*国際決済機関(BIS)が2016年4月にまとめた3年ごとの調査

当社が市場参加者と検討した結果、自主的な清算トレンドは当分、鈍化しないという結論に至った。2014年以降、金利スワップの清算のブームの間に清算が開始された新しいOTC商品を示している上の表からも、その傾向は明らかにみてとれる。


新興市場のスワップの清算についての詳細はこちらを参照してください



ラッセル2000指数の上昇とそれが意味すること

Small-Cap-Futures.png

2017年7月30日 || Russell Blinch

高価なものは包みが小さいと言われていますが、市場の参加者が機会を探し回っていおり、特に全て大きなものが過剰に買われているようであることから、この格言はますます受け入れられています。

高評価を得ているアルファベット、アップル、アマゾンのような銘柄では、小口株、インデックス、先物などが若干の利益を市場にもたらしています。この全ての明確な兆候は、7月第三週の数日間、記録な領域に傾れ込んだラッセル2000指数の強みとなっています。

FTSEラッセルのシニアリサーチディレクター、トム・グッドウィンは、ドナルド・トランプが昨年、特に減税、規制緩和やインフラ支出の見通しについて期待されて当選したあと小口株が市場をリードした、と言います。しかし、今年上半期には、トランプ大統領の立法議題が停滞しているという懸念を反映して小口の勢いが揺らぎました。

グッドウィンは、2016年の景気の谷以来、最初の332取引日にラッセル2000指数が46.5%上昇したと指摘しました。

「一方で、トランプ取引は既に部分的、または完全に逆転しているという証拠があります。そのまた一方で、ワシントンDCから発信されているものとは関係なく、典型的な強気相場のサイクルの途中にあることによって、小口株市場が盛り上がったという証拠もあります。」

時価総額が3億から20億ドルの比較的小さなものに投資することで、報酬を得ることができます。コンサルティング会社、イボットソン・アソシエイツによると、中小企業の価値は1927年から2007年にかけて年平均で12%以上上昇しました。対照的に大企業は同期間にわずか10%の上昇でした。

小口での取引は通常、小売業のトレーダーを保つものとしてみなされています。しかし、ブルームバーグのレポートによれば、イーミニ先物市場の7月のヘッジファンドのポジショニングは「6年で最も弱気から4か月で最も強気になった」とあります。 

ブルームバーグのレポートによると、先物取引委員会からのデータでは、小口株への動きは1994年に遡った記録で最大の方向転換であったとの事です。

小口株にある機会

しかし FuturesTrader71として知られているシカゴのプロトレーダー、モラッド・アスカ―は、ラッセル2000商品一式から多くを得ていると言います。「私にとって、小口はボラティリティがより高く、それがラッセルの美しいところです」とアスカ―はオープンマーケットとのインタビューで語りました。「S&Pとナスダックが横並びであっても、かなりボラタイルであり、広範囲の株式で構成されていることからラッセルは何かしらしているのです。」

S&Pグローバルマーケットインテリジェンスのポートフォリオマネジャー、エリン・ギブスは、投資家はまだ小口株に躊躇しているが、将来の収益成長に魅了されているかもしれない、と述べた。ギブスは最近のインタビューでCNBCに対し、「実際は投資家がより多くのリスクを引き受け、おそらくそ小口の分野での伸びを享受するであろうことを期待している」と語りました。

ジェフリーズの中型/小型株ストラテジスト、スティーブン・ディサンティスは、市場評価が高すぎて収益の伸びがあまりにも弱いため、1.56兆ドルの小口市場で引き続き好調に推移すると楽観視していません。また、ワシントン州の立法府の膠着状態も助けになっていません。

ディサンティスは、「税制改革を含む政策の変更は行われていないようだ」、「それで我々は一年間最低限の上昇を目指しており、既に目標を上回っている」と述べています。

ラッセル先物の移動

CMEグループは今年4月、ラッセル2000先物とオプション一式が7月10日に取引所に戻ってくると発表しました。CMEはトレーダーが単一で費用効果の高いプラットフォームで主要株価指数にアクセスする手段としてこの動きを訴えました。

CMEグループのグローバルエクイティプロダクツ部門のティム・マックコートは次のように述べています。「CMEグループのラッセル2000指数を当社の株価指数ベンチマークと組み合わせて取引することにより、顧客はより大きな資本とリスク管理の効率化を提供します」

最初の3週間で、ラッセル2000先物取引量が雪だるま式に増え、7月27日には23,000件以上の契約取引を達成しました。

Small-Cap-Futures chart 1

ラッセル一式がCMEに戻り、一部の市場参加者は、先物の小売取引が拡大し続けるという楽観論を表明しています。

TDアメリトレードの先物および外国為替のマネージングディレクターであるJ.Bマッケンジーは次のように述べています。「先物は小売商品でないという認識を反証するよう取り組んできました。」「どの投資商品でも、より多くの教育により、弊社の顧客の先物取引に対する関心も高まってきています。」

マッケンジーによると、ラッセルは広範囲にわたる小口株にさらされる商品は限定数のみなので、小売業者には「ぴったり」のものになる可能性があると言います。「これは、小売業者にとってラッセルが非常に魅力的であるところです。これを一連のインデックス商品に組み込むことはCMEの素晴らしい長期的な商品になります。」

アスカーはまた、ラッセル2000の「ファンジビリティ(代替可能性)」という考え方も好んでいます。これは、トレーディング相関商品がマージン要件に一定の利点をもたらす点です。「これはラッセルがもたらす大きなものの一つで、S&P、ナスダック、S&Pミッドキャップ、ダウ等に対して実際に取引することができます」とアスカ―は言います。

多くの投資家にとって、小口インデックスや先物への投資は米国に投資する方法となります。それは大きなグローバル企業とは異なり、中小企業の財産が国内経済に結びついているためです。

小口先物に投資することで、投資家は24時間市場にアクセスすることができます。「株式市場が終わってもニュースサイクルは終わらない」とTDアメリトレードのマッケンジーは語ります。「そして、情報を普及させる能力がモバイル機器でリアルタイムに、かつプッシュ型の情報になり、フラットな世界になっています。」


CMEグループについて

CME Group
CME、CBOT、NYMEX、
COMEXから成り、世界を
先導する多彩な金融市場です。
グローバルおよび地域的経済・
金融に関するブログをお届け
します。CMEグループの日本語サイトはこちらをクリック。

CMEグループのリソース
CMEグループのツイッターで
@CMEGroupJapanをフォローください。
月次アーカイブ
検索
QRコード
QR
OpenMarketsについて
OpenMarketsは、CMEグループが発信するオンラインマガジンです。本ブログは、日本のトレーダー向けに、主に同マガジンから抜粋した記事を翻訳した
ものです。新たな商品紹介、
ケーススタディ、テクノロジー アップデート、今話題のトピックなど、デリバティブ産業への
従事にお役立てください。